相場 来て見て触って、富士通のお店
本当に相場って必要なのか?
コメントがございました。
「株が上がるときは安心ですが、これはやばいと思われたら、ブログで教えて頂けないでしょうか?」
うーん。私も、誰かから「今から上がり出すポイントと、これはヤバいというポイントをリアルタイムに正確に教えてもらえたら、助かるのに…。」と思います。
SNSや掲示板には、いかにも達人な方々が、「この株は明日から下がる」とか「この株が騰がらないはずがない。」等といろいろ教えてくれますが、そういうカキコミも、まぁ、当てにはできません。
一つには、書いている本人も本当のところはよくわからない。というのと、もう一つには、思っているのと反対の事を書く人が多い(あえてネガティブな書き込みをして買い集める。あえてポジティブなことを書いて売り抜ける。というのは、もはや短期トレーダーの基本テクのようになっている)ためです。
実のところ、私も、本当のところはよくわかりません。
分からないなりに、「勝つ確率の方が高いだろう」前提で投資をしています。明日騰がっているかどうか?あるいは1か月後、騰がっているかどうか?なんて、分かりません。本当に些細なことで相場は崩れますし、理由もなく急に騰がりだすこともあります。
ですから、私自身「これはやばい」と気づいたときは大抵手遅れです。リーマンショックやコロナ発生時はしっかりと下げを喰らいました。
じゃあ、どうすべきか?
ヤバいとか、ヤバくないとか、とは別の根拠で売買をする。
これはなかなか賢明な投資スタイルと言えます。
①まだまだ騰がりそうだけど、他にもっと良いのが見つかったので、売却して乗り換える
②まだまだ騰がりそうだけど、本質的な価値に対して割高になってきたので、売却する
③まだまだ騰がりそうだけど、もう十二分に儲かったので、半分程度売却してリスクを下げておく
基本は①②ですが、③もアリだと思います。
例えば、既に2倍高を達成した株を持っていて、しかも、まだまだ騰がりそうな状況と言うのは良くあることですが、一度冷静になって、他に同等の有望株がないか?あるいは全く別な観点から騰がりそうな株がないか?幅広く探してみて、もし、甲乙つけがたい銘柄があれば、半分をそちらに乗り換えるというのは、悪くない判断です。
同様に、買い向かうときも一つの銘柄に執着しすぎるのを避けるために、別なシナリオで同等以上に有望な株はないか?を調べます。
「これはやばい」ってなった時に、大ダメージを喰らわないためです。
あとは、「一見ヤバそうな時に、もしかしたら、これはチャンスかも・・。」あるいは、相場が騰がっていて安心な時に、「もしかして、ヤバいんじゃない?」って、反対側の視点を持てるかどうかでしょうか。
出口が混んでいる時に、ゆっくりと入り口から入り、入り口が込み合っている時に、出口から出ていけば良いのである。
~ピーター・リンチ~
大暴落している最中に割安株を平然と買い向かう。逆に、リスクに怯える人の声がかき消され、誰もがイケイケになっている時に、売り抜けていく。これが理想です。
じゃあ、今はどうなのか?
「バブルだ。バブル崩壊だ。」って声もずいぶん増えてきましたが、少なくとも日本株については、バブルどころか、バリュー株がいっぱいあるように思います。(一部の異常な株や仮想通貨の印象が強すぎて、大半の普通の株もバブル扱いを受けているだけではなかろうか?)
私は、バブル崩壊という声を横に感じながらも、脱炭素革命やインフレによる株価上昇の可能性にかけるスタンスです。
入り口が殺到しているという感覚はありませんね。「案外、入り口は空いている」というのが、素直な印象です。
奥山月仁のmy Pick